一般社団法人日本森の十字社
一般社団法人日本森の十字社

一般社団法人日本森の十字社

 

日本森の十字社は、地域NGOとして、地域の森林再生と、地域防災の普及啓発活動に取り組んでいます。

災害時の「みんなのまちのライフライン備蓄木ステーション」を通じて森林再生、地球温暖化対策、災害対策を行うことで日本社会が抱える問題を解決していきます。

「備蓄木ステーション」は「共助」の象徴であり、災害時、誰もが自由に「暖」「炊き出し」「灯り」を取ることができる場所であり、そして人と人が繋がる場所です。

過去の災害の教訓を活かし備えに変えていくことが今生きる私たちの使命であると考え、「RegenerativeAction」(地球再生行動)をスローガンに、みなさんのご支援のもと活動を行っています。日本の、そして世界の10年後の未来を変えるために、Let's Regenerative Action !!

 

日本森の十字社(JAPAN FOREST CROSS)


災害時、雪の降る寒い夜、あなたは大切な人を守ることができますか。

 

避難所の収容人数は、今や感染症対策で従来の想定人数の”半分以下”だと言われています。

 

家に戻ることができず、避難所に行っても、中に入ることすらできません。

 

ひたすら外で暖を取るものもなく、夜を越さなければならない。

 

そんな時、あなたはどうしますか。

 

 

 

冬場の災害で、最も困るのが屋外で「暖」を取るライフラインがないこと。

 

いざという時の「暖」「灯り」「炊き出し」をまちのみんなに。


東日本大震災の被災者の方から「津波から何とか逃れたが、その後の寒さが一番つらかった」とお聞きしました。その方は、たまたまあった薪で寒さをしのいだそうです。

 

このように現状の地域の防災計画では、冬の災害時における屋外での防寒対策は残念ながら、あまり考えられていない気がします。それはきっと電気・ガスありきの社会の中で、災害時の防寒に対する具体案がまだないからでしょう。しかし、体力のない子どもやお年寄りなどにとって、寒さは生死に関わる大問題であり、防寒対策はとても大切なことです。 

 

「これから災害が起きて、もしも同じような状況に陥ったらどう対応するのか。」

 

そこに課題を感じ、何かできることはないか考えはじめました。

 

 

私たちは普段、ボランティアで森林整備として間伐をしています。しかし間伐材は利用価値がなく、約8割がそのまま森に放置されているという現状があります。

 

そこで、貴重な資源を無駄にすることなく有効利用したいという思いと、被災者の方からのお話が繋がり、「備蓄木として間伐材を活用していく」ことを思いついたのです。

 

備蓄木は、電気やガスが止まった時、薪として活用され、人々の命を救う大切な資材となります。備蓄木で使用するのは間伐された長さ60cmのスギ・ヒノキの丸太です。細いものから太いものまで、いろいろとありますが丸太約1㎥(立米)で約12時間の火を焚くことができます。備蓄先の保管棚には約3㎥(立米)保管できるので、約36時間は火を焚くことができます。

 

また、間伐材を活用することにより、普段の生活や森林へのメリットもあると考えています。

 

近年、大雨により放置された間伐材が川や用水路に流失し流木となって水をせき止めることによる洪水被害が発生しています。また、海洋にまで流れ、漁業や漁業船舶への被害も出ています。

 

そのため、間伐材を森に残さずに活用することにより、洪水や流木による被害が軽減されるため、安心して過ごしていただけるきっかけになります。

 

また、間伐し搬出をすれば、間伐によって日が差すようになった場所に、新しい命が芽吹き草花や低木が生い茂り、本来あるべき森の自然な姿を取り戻すことができます。

私たち日本森の十字社は日本の里山を再生する際に搬出される「間伐材」を災害時のライフラインである「備蓄木」(びちくぼく)として役立ててもらうため、拠点とする三重県いなべ市を中心として、まちの誰もがアクセスしやすい場所に「備蓄木ステーション」を設置しています。

 

私たちの活動が始まった2019年にもREADYFORにてクラウドファンディングに挑戦し、皆様のご支援のおかげで、備蓄木ステーションを設置することができました。ご支援くださった皆様、ありがとうございました。

2021年も行っております。

https://readyfor.jp/projects/bichiku-boku


民間防災「防人司」からひと言

 

災害時の火おこしはシーズンに関係なく必要になります。

一つは煮沸や湯煎が必要になること。これは衛生上必須です。

また、食事や授乳、流動食などにはお湯が必要です。

 

それに加え、鍋やヤカンといった道具、お水はいりますね。

一晩の暖だけならば個人備蓄でも構いませんが、通常のキャンプやバーベキューで使う燃料だけでは非常時の集団となった場合、量も火力も不足してしまうのです。

 

我々外郭支援者ですらそこまでの準備を持って運べません。

となると、その場に備えられたものを使うか、専門分野の方に運び入れてもらうかしかないのです。

しかしことは通信寸断や交通障害もあり、レスポンスタイムは早くならないのはご理解いただけるでしょう。

となれば、残すは分散備蓄といったその場にある「非常時の倉庫」をあてがうしかないのです。しかも地を離れ、拠点地以外にもなければなりません。

 

お水も各家庭に分散備蓄してあるならば、掘り下げて湯沸かし道具と燃料にも知恵を持つことをお勧めいたします。

 

実際に被害にあわれた方は人のいるところに集まり始めます。

なぜなら一人では対処できない。

わが一人分ですら自宅からは持ち出せなかったわけですから、誰かのチカラと知恵を借りないと生きる気力さえ失うのです。

 

我々防災人ですら、すべての人のために、すべてのツールを用意することは困難なのです。

 

そういう思いで「専門分野」=餅は餅屋としてご尽力いただける方々をバックアップしておきたいのです。

 

民間防災「防人司」