☆どこまでが被災地?


2011年3月に発生した「東日本大震災」ですが、震度図をご覧頂いて、どこまでが影響があるのか、判断出来ますか??

上記だけ見れば、国内全域に影響しているとしか受け取れませんよね。

 

数日経過すれば、多方面からの情報が入り、映像も加わって解読する事は可能です。

 

しかし、発生直後だとどうでしょう。

地震速報を携帯電話やPHSで受信しても、震度○度+地域名(センサーの設置場所)がズラリ。

この文字を最終的に分析しなければなりません。

 

しかも、頭に日本地図を描きながら想像する事に…

 

私は影響の有る無しが判断出来ない部分を、「強震エリア」と言い表わしています。

 

過去にも経験したのですが、渦中へ向けてクルマを走らせていると、途上で「倒壊物」が点在していたり、「橋梁」のつなぎ目がずれていたりと、いよいよ影響が出てきたかと思いきや、その場から更に強震域に向け進むと、「屋根瓦が落ちただけ」という地域もあったりと、発表の震度数値と被害状況が噛み合わない場所も多く見受けられます。

 

先の「東日本大震災」時では、群馬県下でも数件の倒壊家屋があるかと思えば、発災点により近い「千葉県」では倒壊家屋よりも液状化による傾きが多く、もちろん津波の被害も海側でありました。

 

要救助者の発生確率からいえば、津波以外で「倒壊家屋」の閉じ込めが高くなります。

そう考えると、「震央に近いから」といった、距離的な影響度の信憑性が無くなっけしまいます。

 

これが入り込む側からは、「どこからが被災地?」。

逃げる側からは、「どこまでが被災地?」=どこが安全なの?(物流の停滞していないところはどこ?)となってしまうのです。

 

逃げ出す際、向うところが被害度大だったら?と、発生直後には勘ぐってしまうのも事実ですね。

 

阪神淡路の時は、「この場が震源域だった事は、翌日のラジオを聴いて初めて知った!」そう避難者がおっしゃっていました。

これが、渦中となった時の大穴かも知れませんね!

 

「東日本大震災 時点でのまとめ」でも記載しましたが、飛騨地方(岐阜県と石川県の境)を震源とする地震の事象が、典型的な番狂せです。

震源域はもとより、周辺では感知されず、地震計は東北地方のものだけが反応していました。

 

こうなって来ると、どこが影響?どこに影響?がさっぱり見えないのです。

 

長周期地震動の仕業なのでしょうが、いよいよ、揺れの影響範囲が読めない時代となった証しですね。