☆クルマで発災を知る術


アナタは「ラジオ派?」「ミュージック派?」

クルマでは何を聞いているかによっては、重要な情報も掴みにくくなります。その情報を得る事ができるかによっては、進む方向にも影響もあり、アナタがとるべき行為にも影響するでしょう。

 

「なぜ、みんなハザードを点灯して路肩に寄るのか?と思った。」

こんなケースもあるのです。まだ、周囲にクルマがあるなら変化に気付きますが、問題は、その場に「アナタ」しか居ない場合です。

 

◆ラジオ

地震速報の放送は、地域性がある為、各局一律では無いものの、「震度5弱」(最少値)以上を軸とされます。これは、運転中に放送を聞いて、操作を過ったり、回避行動等による「二次的被害」の誘発を懸念するため、テレビ放送よりも強震を目安とされています。

 

◆ミュージック

歯がゆい事に、サウンドメディアをかけていると「ラジオ」は聴けません。

中には大音量で流すドライバーも居る事で、周囲からの呼びかけも耳に入らないでしょう。

 

どうすべきかと問われれば、「速報配信システム」を携帯電話に登録すると良いでしょう。

通常、運転中の携帯電話の操作は、道交法違反となりますが、異変を察知させる為、着信音を専用音にしておけば、音色で知る事ができます。

 

◆共通の穴

ラジオは電波です。ロケーションによっては携帯電話と同じ、不感地帯も見えないところで存在します。(山間部、谷間、トンネル内など)

さて、ラジオの「緊急地震速報」とは… 

☆ラジオの「緊急地震速報」の定義

ラジオ日本 H,Pより

在京民放ラジオ六社(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオ日本、TOKYO FM、J-WAVE)は2008年4月1日から「緊急地震速報」の放送運用を開始しています。

(ラジオ日本では2008年8月1日から放送運用を開始しています。)

また、以下のように合意しています。

 

 

「緊急地震速報」の放送運用開始を2008年4月1日とし、今後さらに認知度のアップを図るため、6社が共同でPR活動を展開する。

 

※このホームページをはじめ、各局の番組、PRスポットCM、更には特別番組を共同で制作することなどを予定しています。

 

 

「緊急地震速報」は地域性の高い情報であり、各局がそれぞれのサービスエリアに密着した情報として放送することが最もふさわしいと考える。

 

※具体的には、各局によって、サービスエリアが微妙に異なりますが、関東地区で震度5強以上(次の項参照)の地震が予測される時のみ「緊急地震速報」を放送します。

 

 

「地域情報」という「緊急地震速報」の特性から、それ以外の地区で大きな地震が発生しても「緊急地震速報」は放送しません。

これまでも放送している地震の揺れが済んだ後の「震度速報」は、これまで通り全国の地震の震度をお伝えします。

 

放送にあたっての震度基準を、過去の地震災害の実態や二次被害発生の懸念等を踏まえ、「震度5強」に置くことにする。(※1)

 

※「緊急地震速報」には、「伝えることによる減災効果」と「伝えることから生じる二次被害(※1)」という2つの側面があると私たちは考えます。

 

「伝えることから生じる二次被害」を考慮すると、放送する際の震度基準を「震度5弱」に置くことには検討の余地があると考えています。というのも、首都圏では、最近起きた比較的大きな地震でも「震度5弱」では建物にも人的側面でも被害はほとんど発生していません。

新しい耐震基準による建物が増えたことが大きいと考えられます。

 

一方、「伝えることから生じる二次被害」という観点では、例えば高速道路上のドライバーによる過剰反応によって事故が発生するなどが想定されます。そして、首都圏の高速道路は慢性的に渋滞、又は繋がって走行している状態です。

 

こうしたことから6社は、首都圏での放送の震度基準を「5弱」ではなく、「5強」としました。しかし、震度基準は、こういった地域の特性などもあり、全国一律に決められるものではないと考えています。

 

ちなみに、NHKのラジオ・テレビ、民放テレビ、全国の他の地区の民放ラジオの一部は気象庁の発表基準と同じ「震度5弱」以上で放送します。

 

速報の「報知音」は、いつでも誰でも認識できるよう各局で統一することが望ましく、NHKと同一音声を使用することとする。

 

※民放テレビは、緊急テロップ送出のシステム上の問題で報知音をすぐに統一するのは難しいようです。将来的には統一する方向で検討しています。

 

※1の解説

現在、ラジオは、家庭や職場で聴かれているのと同じくらい、車の中で多くの方に聴かれています。高速道路で高速運転中、カーラジオで「緊急地震速報」が伝えられた時、前の車との車間距離が十分でない場合は一台でも急ブレーキを踏む車があると、追突事故が起きる可能性があります。

 

また、長い橋の上を走行中やトンネルの中で「緊急地震速報」が伝えられた時、道路施設管理者は「高速道路の橋やトンネルの耐震構造は完璧」としていますが、人間の心理的には高いところや暗いところから早く逃れようと言う心理が働きます。

そこで、橋やトンネルの手前で急ブレーキをかけたり、橋の上、トンネルの中から急いで外れようと急加速したり、ということが考えられます。

 

気象庁の委嘱で行われた千葉大学工学部の「複数ドライビングシミュレーターを用いた緊急地震速報の効果検討」では、結論として「前後に走行車両が居る状態で、高速道路に緊急地震速報を流すシミュレーター実験を行ったところ、前方車のみに警報を流した実験では前方車と後方車との車間距離が短くなり、2割が追突事故を起こしている。」としています。

 

これを防ぐには・・・

1. 高速道路上では、車間距離を十分とる。

 

2. 「緊急地震速報」を高速道路上で聞いたときは、後方を確認してハザ  ードランプをつけ、ゆっくり減速して止められる状況にあったら、停  車する。

 

以上のことを、「高速道路走行のこころえ」として、運転免許証取得時、更新時の講習、高速道路のサービスエリア、パーキングエリアでのPR、ラジオを通じての事前PRなどが最低要件となります。

ラジオ各局もこのことを積極的にPRしますが、運転免許試験場、高速道路のSA、PAでの広報活動を期待します。

としています。(ラジオ日本 ホームページより)