有事の際は「専門的」な活動者が必要です。

阪神淡路大震災(1995年発生)以降、万が一に備える「備蓄」が呼びかけられました。

居住先を拠点とする「町内会単位」での自主防災の展開、そのエリアを広域化した学校区での「地区防災」への反映。人道活動となる社会福祉協議会や地域ボランティア、防災資格者や防災業務者、防犯協会に至るまでその地域を拠点に活動する方々での有事組織が構築され、誠に立派に見える絵図ではあります。

が、まだまだことは足りないことが「東日本大震災(2011年発生)」で立証されました。

 

阪神淡路大震災も東日本大震災も冬季事象です。

それに足し、感染性病原菌なども想定の範疇となり、日ごろ使っている品物だけでは事足りないことが見えてきました。

店舗では平時供給以上に波及してしまい「買いだめ」という表現になってしまいます。

 

非常時の初期は自身の身近にあるものを使って身の安全を求めることになります。

しかし、いくら準備してあったとしてもその場にいなかったり、倒壊や流出で手にすることができなかったりと様々な状況があります。

 

人は知恵さえあればなんとかなるとは言いますが、無人島に流されて一人で数時間のうちに衣食住を確保することはできません。

 

災害の対策での問題点は、個人ではすべての災いには準備はできないこと。家族の個々ですら必要となるものが違うのです。それらをすべて持ち歩くことはできません。

それと、その備蓄場に居ないという点です。外に就業や学業に出ることになればその場にはいないのです。

 

そこで民間防災では穴(不足)の見える化(可視化)させる工夫を施しました。

 

その一つは専門分野での活動体の構築です。

専門家や専門職による活動をタイトル化していただき、専従に動いていただけるよう、また構築なさった方々を括っていこうと考えました。

 

例えば、情報網の一角でもある無線通信の「災害機動通信隊」や、バギーやスノーモービルといった使うツールに区分した活動があげられます。

また行いにも専門課程があります。

医療や調理、燃料運搬などは業務資格や管理資格、扱い資格が必要であったりと専門職化します。

 

特殊な道具を使うためには、平素から使っている人たちで構成しておくことで、余剰な知識も必要としない分、もっと自分たちに近いものに神経を使っていただけると考えてのことです。

高望みではなく、最小限、自分で、自分たちで対処できる程度にすべての人々を平均化させておきたいという願いもあり、我々平民側は何も特別な装置が必要ではなく、「消防ポンプ車がなくても手元の道具で消火ができるようにしておく」ことなんです。

 

その反面、空いた穴を埋めていただくチームも必要になるわけで、この場ではそういった「専門的」な活動を紹介させていただこうと設置いたしました。